たけるん掲示板

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ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/01 (Sat) 22:23:16

スレ立てました!
文才とか皆無ですが読んで下さると嬉しいです。

最近少しづつ書き直してます。
文章力、上がってるといいな……

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/02 (Sun) 12:09:55

プロローグ

「ふああ…よく寝たぁ…」

瞼からうっすらと光が差し込む。……眩しい。どこか懐かしい人工的な光にようやく体を起こした。意識が朦朧として足取りもふらつく。私は僅かに残っている記憶を引っ張りだした。

「そっか、封印されてたんだっけ?一体、何年封印されてたんだろ……」

ぶつぶつとらしくもない様子で独り言ちる。だんだんと頭や足取りはもとに戻ったが、いまいちしっくりこない。きょろきょろと辺りを見回したり、うろうろしているうちに違和感の正体に気付く。

「うーん、力が弱まってるなあ……」

ところで私の能力って何だったっけ?とおかしな疑問が頭をよぎる。ま、いっか。気にしたら負けでしょ!さて、どこかへ遊びに行こうっと。私はふらりと外へ出た。


これは自由奔放で身勝手な1人の妖怪のお話。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/02 (Sun) 15:32:24

1‐1

―――博麗神社

霊夢はいつものように掃除をして縁側でお茶をのんでいた。
突然聞いたことのない、少女の声がした。

「やほー誰かいるー?」

魔理沙……じゃないわね。参拝客かしら……いや、あれは妖怪―――
腰あたりまである青い髪に緑のワンピースを着て、チョーカーをした妖怪が
呑気にのこのことやってくるのが見えた。

「ねえあなた妖怪よね。わざわざ退治されにきたのかしら?」

私が問うと妖怪は少し首をかしげて言った。

「え?遊びにきただけだよ?
 ……はっ 長いこと封印されてたんだった……
 てゆーかそもそもこの人誰だろ。」
「何をぶつぶつ言ってるのか知らないけど
とっとと退治されてちょうだい。」
「私退治されるの?大丈夫!
 人間は食べないから!」

妖怪はにっと笑って手をグーにした。

「それなら帰ってちょうだい」
「そんなこと言わないでよー」

適当にあしらってもこの妖怪はにこにこと笑っている。
なんなのよもう。厄介ね。

私の勘がこの妖怪は危険だ、と言っている。
弾幕ごっこをすれば帰ってくれるかしら?
全く、私らしくもない考えね。

「じゃあ弾幕ごっこしてあげるから……」
「何それ?」
「知らないの?弾幕ごっこっていうのは……」
「んー……やっぱいいや。めんどくさそう。」

ああ……頭痛い。弾幕ごっこを知らないなんてどこの妖怪かしら。
ますます怪しいわ。
私はのんびりしたいのに……

「そういえば名前聞いてなかったねー
  私エルっていうの。巫女さんはなんていうの?」
「博麗霊夢。あんたには能力とかはあるのかしら?」

ふと思って聞いてみた。
問題のある力だったらすぐ退治しないと……
変な奴とかよくいるしね。
幻想郷では珍しいことではない。

「うん。厄介事を起こす程度の能力☆」
「帰れ!」

案の定問題があった。それも物凄く。
それなのにこいつは悲しそうな顔をして言った。

「ひどいっ友達なのに……」
「いつから私とあんたは友達になったのかしら?
  それに厄介事なんてたまったもんじゃないわよ。」
「でも1日に1回しか起きないよ?」
「でも1回は起きるんでしょ?」
「うん。必ず。」
「必ず!?やっぱ帰れ!」
「なんで!?昔はみんな
 『あーきょうもエルがきたよー。厄介事が起きるわよー』
 って普通に話してくれたよ?」
「それ諦められてるわよ。」
「えっ!?そうだったの?でも……」
「これ以上言うと退治するわよ?」

私はお札を握りしめてふるふると震えていた。
そろそろイライラが限界を突破しそうだ。

「おーい、お届ものだぜ―」

いつもの声が聞こえ、振り向くとやはり魔理沙がいた。

「……魔理沙、今とりこみ中」
「そのようだな。まあこっちも用事があるからきたんだぜ。
 で、その青いのは誰だ?」

魔理沙がエルを指して言った。それにエルは元気に答える。

「こんにちは!あなたは魔理沙っていうんだー。
  私、エル!妖怪だよ。」
「ずいぶんと元気だな。霊夢が妖怪とつるむなんて珍しいんじゃないか?」
「私はつるんでないわよ。そっちがからんでくるのよ。」
「へぇ、変わりもんもいるもんだな…おっと、用事だったな。」

魔理沙はごそごそと帽子の中をかき回すと白い箱を取り出した。

「永遠亭に持ってってくれよ。それじゃ、頼むぜ!」

魔理沙は私に白い箱を押しつけると逃げるように箒に乗って帰って行った。

「ちょっ!?待ちなさいよ!」
「ばいばーい!」

エルがぶんぶんと手を振っていた。
魔理沙に押しつけられた箱をよく見てみると

『永遠亭までもっていってね☆ by紫』

と書いてあった。
魔理沙は紫に私に届けるようにいったのかしら?
それとも魔理沙が私に押しつけた?

「どっちにしろ自分でやりなさいよっ!!」

大きな声を出すとエルが驚いてびくりと肩を揺らした。
そしてじっと紙を見るとそれを指して私に聞いた。

「ねえ霊夢、この紫ってのは八雲紫のこと?」
「そうね。こんなこと式神にやらせればいいのに……」
「そっかー、わたしゆかりんとは友人なの♪」
「え……ゆかりん?」
「そう呼んでるの。本人は嫌だっていうの。かわいーのに。ねぇ?」
「………。」

………紫はそれ、喜んでるのかしら?
それにしても紫の友人…ねえ。
どうりでおかしな奴だと思ったわ。

私の頭に、ふといいアイデアが浮かんだ。

「そうだ!この荷物あんたが持って行きなさいよ。」
「えぇーなんで……」
「私にはこれから掃除をしてお茶をのむっていう仕事があるのよ。」

それに厄介な妖怪にずっとここにいられるのも嫌だし。
一石二鳥よね。
なかなかいい作戦を考えついたものだわ。

でもエルはまだ、渋っている。

「えーめんどくさい。」
「やらないと夢想封印よ?」
「何か知らないけどなんか痛そう。
 それより霊夢の目が怖いっ!やめて怖い。」
「じゃあ行く?」
「行くっ行かせていただきますっ」

そう言うとすぐさまエルは箱を持って神社を飛び出した。
作戦成功!
アホで良かったわ。

そして私は何事もなかったかのようにお茶を飲む……
予定だったのだが。

エルが行った時、エルの元いた場所からはらりと紙が一枚落ちた。
その紙には

『箱には薬が入っています。そのなかには毒も入ってるから気を付けてね。』

と書いてあった。
そしてもう1つ。

「あいつに永遠亭の場所教えてない……。」

ただでさえあそこはよく迷うってのに……
幸運なことに人里について幸運なことに妹紅に会って、
幸運なことに永遠亭まで……
いや、ないないない……
あのエルが薬や毒を持ったまま、迷子になって厄介事を起こす。
考えただけでも恐ろしい。
我ながら失敗をしたものだ。

「はぁ……これは厄介な事になったわね……。」

厄介事を追い払ったつもりが追い払いきれなかったわ……
探しに行くしかないのかしら……
そう思い、ため息をついた。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/02 (Sun) 17:20:37

1‐2

霊夢ったらひどい。自由に生きるのがモットーの私に荷物の配達なんかさせるなんてっ
人間のくせにぃ~……

「むうう~」

と、私は唸り声をあげる。
わたしがもっと強かったらなあ……
なにか私について忘れてる気がするんだよね……
そこでふと思った。

「ん?私、どこに向かって歩いてるんだ?
 てゆーかここどこ?」

迷子になった。
辺りを見回しても木、木、木。
永遠亭ってどこにあるの!ここどこ!?

……ん?なんか声が聞こえる。

「文々。新聞だよー幻想郷一速い文々。新聞だよー」

向こうの方でなにかを配っている人が見えた。あの人に道を聞こうっと。
私はその人に近づくと話しかけた。

「こんにちは!」
「こんにちは。わたくし新聞記者の射命丸文です。
 新聞が欲しいのですか?」
「ううん。そうじゃないの。」
「そうでしたか……」

射命丸文――――といった新聞記者さんは少し残念そうな顔をしてから続けた。

「……そういえばあなたここらでは見かけない顔ですが、
 妖怪のようですね。取材をしてもよろしいでしょうか?」
「うーん……いいよ。」

配達の途中だけどちょっとくらいいいよね。
私は少し考えて、返事をした。
返事をするとすぐに新聞記者さんは取材を始めた。

「それではまだお名前を聞いてませんでしたね。」
「エルだよ。」
「名字とかはないのですか?」
「うーん、忘れちゃった。」
「あやや、そうですか。それでは年齢は?」
「それも忘れた。」
「うーん、あなたはだいたいのことを忘れているのでは?それでは……」


―数刻後―


「これで質問は終わりです。あまり収穫がなかった気がしますが……」
「ひどいなーこんなに質問に答えてあげたのに。」
「だってだいたいの答えが『忘れた』だったんですもの。」

新聞記者さんは困った顔をした。
『忘れた』か。ふむ、なにかを忘れてる気がする。

「届け物!!」

すっかり忘れてたよー
えっと、確か迷子になったんだよね。
うんうん、と私は一人で頷いた。

「届け物?」
「うん。永遠亭に。ねえ案内してくれない?いいでしょ?」
「いいですよ。取材もさせていただきましたし。さあ行きしょう。」

そう言うと新聞記者さんは私が来た方向に歩き出した。
……あれ?

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/02 (Sun) 17:22:25

1‐3

「この竹林の中にありますよ。」

新聞記者さんが指さす方を見ると、
明らかに迷いそうな竹林が広がっていた。

「うわー迷いそう。」
「迷いそうではなく迷うんですよ。」
「本当にたどり着くの?」
「さあ?」
「!?」

そんなに迷うのかなー……それは困るんだけど。
私が入ろうか、入るまいかと迷っていると後ろから声をかけられた。

「そんなところで何してるの?」

後ろをふりかえると兎……みたいな人がいた。
新聞記者さんはそれを見るとにっこり笑った。

「あややや、こんなところでお会いするとは。
 鈴仙さん、こちらエルさん。エルさん、こちら鈴仙・優曇華院・イナバさん。」
「うどん……げ……いん?」
「優曇華院。鈴仙でいいわ。というかそう呼んで。」

鈴仙は疲れているようで少しキレ気味だった。
新聞記者さんは逆に嬉しそうというか、仕事が終わったー……みたいな。
清々しい顔をしていた。

「というわけで、私はこれで!」

そう言い残すと新聞記者さんは飛び立っていった。というかもう見えない。

「え?何?……どういうわけよー!」

鈴仙はもう何もいない空に向かって叫んでいる。
新聞記者さんが見えないのが分かるとため息をついた。
私は何も分かっていない鈴仙に簡潔に事情を説明した。

「えっと、えーりんさん?にお届け物!」
「お師匠様に?う、うーん……まあいいわ。ついてらっしゃい。」

鈴仙は不思議そうな顔をすると、すたすたと竹林の中に入っていった。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/03 (Mon) 12:20:35

1‐4

「お師匠様ー、姫様ー……あら?2人とも留守みたい。」

永遠亭は思ったより大きなお屋敷だった。
こんなところに住んでるなんて……いいなぁ……

「お、鈴仙帰って来たのー?……そこの青いのは誰?」

私がきょろきょろと周りを見回していると、
今度は黒髪の兎っぽい人が来た。多分獣人だろう。

「エルよ。妖怪だって。」
「ふーん。エルね。私はてゐ。」
「よろしくね!」

私があいさつをするとてゐはじろじろと私をみたあと、
偉そうに腕組みをした。

「で、エルは何の用できたの?」
「えーりんさんにこれを届けに。」

そういって白い箱をさし出した。

「この中には何が入ってるの?」
「んーそういえば知らないなあ……」
「開けよう。」
「うん。そうしよう。」

私とてゐは顔を見合わせて頷くと白い箱のふたを開けて中身を出した。
鈴仙はそんな私たちに気がつくと慌てて止めようとした。

「え?ちょ、やめたほうが……」
「もう開けちゃった」
「開けちゃった、じゃないわよ!」

箱の中になにか書いてあったが無視してとりだすと、
さらにその中に黒い箱が入っていた。
鈴仙は白い箱に書いてある文字をじっと読んでいた。

「ねぇねぇ、なんかおいしそうなにおいがするよ?」
「この箱の中の物からするねえ。」

チョコレートのような甘い香りが漂う。
箱を開けると思った通り、チョコレートケーキが入っていた。
もうこれは頂くしかないよね。
てゐと二人で箱に手を伸ばす。

「2人とも!それ食べちゃ……」
「「いただきまーす」」
「ちょっと!?」

パクリ
一口で食べると口の中に甘さが広がって…
おいしい!幸せー……

「じゃまするわよ!」
「あ、霊夢」

永遠亭の縁側から霊夢が入ってきた。
それを見るに、明らかに疲れている様子だった。

「全くあんたは……玄関から入って来れないわけ?」
「はぁーっ、さんざん探したあげく結局ここにいるんじゃない。
 とんだから回りだったわ。」

ため息をつくと部屋にどっかりと座る。
そしてこちらをちらりと見た。

「あとその中身は毒だから食べちゃ……」
「もう食べちゃいました。」
「ケーキの味がしました。」
「私は止めたのよ?」
「……」

霊夢は呆れたような顔をしていた。
おいしかったけどなあ……
きっとこれから苦しくなってパターンって倒れるんだね。
それは嫌かも……




「ただいまー。」
「うわわっ!?もうお師匠様が帰って来ちゃった……」

鈴仙がそう言うのとほぼ同時に白髪の女の人が入ってきた。
私の見た感じだと多分かなり長く生きてる人だと思う。

「ウドンゲー……ってなんで霊夢がいるのよ。あとそこの青いの誰?」
「エルだよ。」

封印が解かれてから一体何回自己紹介をしたっけ……
えっと4回?いや…5回だっけ?
まあどうでもいいか。

「私は永琳。医者よ。で、何?診察の依頼?」
「ううん。違うよー。お届け物。はいっ」

えーりんに箱を渡した。
食べたところは一生懸命誤魔化したけど…

「……え、何?ここの空いたスペースは?」
「ギクッ」

実に分かりやすいリアクションだ。
えーりんはじとーっと鈴仙を見ている。
とりあえず私はここでフォローを入れてみることにした。

「んっとねー。わたしとてゐで毒だと知らずに食べちゃったの。
 でも何もならないよ?きっと毒じゃなかったんだよ。」
「甘かったね。」
「……毒?これ毒じゃないわよ。」

えーりんのその言葉に場の全員が頭の上に?を浮かべていた。
もちろん私もだ。意味が分からない。

「えっ、でもここに…」
「お師匠様、ここにも…」

紙と箱を指差している霊夢と鈴仙にえーりんはやれやれといった調子で言った。

「それは霊夢や魔理沙に食べられないようにするための紫なりの工夫ね。」
「いや、私そんなに食い意地はってないわよ?」
「いつも飢えてるじゃないの。」
「まあまあ、毒じゃなかったのでよかったってことで。」
「そ、そーだよねー」

私たちは必死に話を逸らす。
お医者さんって怒ると怖そうだしね。
長く生きてる人ってなんか怖そう。ゆかりんを筆頭に。

「なにヨカッタネーみたいな感じで終わらせようとしてるの?」
「ギクッ」
「私も?」

また分かりやすいリアクション。
兎は皆そうなのだろうか…?
えーりんの目がギラリと光る。
これは危ない予感……どうにかならないかな…?

「当たり前。あとウドンゲもよ。薬の実験台に……ふふふ……」
「ちょ、私は何もしてませんよ!?」
「止めれなかった罪。」
「そんな理不尽ッ」

ショボーンと鈴仙はうなだれる。
どうしよう……そうだ!
私の頭にいい考えが浮かんだ。これなら……

「ね、ねえ!今思い出したんだけどさー、
 私たまに薬のむと厄介事おこるんだよねー」
「え……っと?」

鈴仙はちらりとえーりんの方を見る。

「本当にそんな能力持ってるのかしら?」
「…………そうね、暴れられたら厄介ね。
 まあ今回は許してあげる。てゐも。」
「え!?今日のお師匠様やさしい……!?」

鈴仙の顔がぱあああっと明るくなる。
一体どんな罰が待っていたというのだろう。
考えただけでゾッとするよ……

「ウドンゲに3人分やってもらうから。」
「そんな事はなかった。そしてなぜ私。」

えーりんのその言葉を聞くと霊夢がぴょんっと立ちあがった。
そしてぐーっと伸びをすると言った。

「まあいいわ。解決したし。お菓子貰えなさそうだし。さあ帰ろっ」
「私もー。」
「まあ、またきなよ。」

永遠亭の外に出ると、
てゐとその仲間?の兎たちが飛び跳ねて見送ってくれた。

「さあウドンゲ覚悟はいいかしら?」
「え、ちょ、まっ……」

お屋敷を出る時、そんな会話が聞こえてきた。
ドンマイ、鈴仙っ!


その後竹林には鈴仙の悲鳴が響いたとか響かなかったとか……

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/03 (Mon) 16:40:07

1‐5

「……エルって嘘下手よね。
 どっかの妖怪と違って分かりやすくていいけど。」

帰り道、霊夢はそう言ってこちらを見た。

「え?そうかなぁー」

私は首を傾げる。
実際そんなつもりはないし、上手く嘘はつけているつもりだ。
あんまり嘘つかないからなのかな……?

「うん。そう。」
「でもえーりん騙せたよ!?」
「あれはあいつが騙されたふりしてただけよ。」
「なんのために!?」
「知らないわよ!って言うか、その場の全員が気づいてたわよ。」

そうなの!?
確かにちょっと間が空いてたかも?
じゃあホントになんで言及しなかったのかなー……

「はぁ……私はアイツの考えてる事なんて分からないし、
 分かりたいとも思わないわ。」
「私そんな嘘つくの下手かな……」

がっくりと下を向く。
結局えーりんの意図は霊夢にもわかんないし。

「嘘つく練習したほうがいいかな?」
「やめて頂戴。」

そんな会話をしている頃にはもう博麗神社は目の前だった。


------------------------------------------------
家においておくとまずいことが起こりそうな気がした。by永琳

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/03 (Mon) 16:41:48

1‐6

私と霊夢は博麗神社の縁側に座っていた。
空は綺麗な夕焼けが広がっていて烏が鳴いている。

「………なんでいるのよ。」
「なんとなく。いいよねっ」
「……。」

私がにこにこと笑いかけると霊夢はプイッとそっぽを向いた。

「霊夢ーってなんでエルがいるのよ!?」

懐かしい声に顔を向けると目の前の空間が裂けた。
そして中からはやはり見覚えのある人影が顔を出す。

「紫!」
「おーゆかりん久しぶりー」

昔の友達、紫こと、ゆかりんだった。
ゆかりんとは……どこで会ったんだっけ?
……うぅ、まあどうでもいいか。
ズキズキと痛み出す頭に思考を止める。

「おかしいわね。封印は強力だったはずなのに……あとゆかりん言うな」

ゆかりんはなにやら険しい顔でぶつぶつ言っている。
久しぶりに会ったのに嬉しくないのかなー。
私はこんなに嬉しいのに!

「封印?」
「あれ?言ってなかったっけ、私なんか封印されてたんだよねー」
「てことはあんた危ない妖怪?」
「そりゃもう危ないわよ。厄介事は起こしまくるし、武器は振り回すし。」
「武器?」
「起こしまくる?」

私と霊夢はそれぞれ別の言葉を繰り返した。
武器……うん、武器ねぇ……何だったっけ。
聞いたことあるような言葉に珍しく真剣に考え込む。
頭は痛むがもうそこまで出ているのだ。

「あら……?忘れてたの?良くない事を思い出させちゃったかしら。」

ゆかりんがあからさまに嫌そうな顔をした。
それを見た霊夢はさらに嫌そうな顔をする。

「そういえばそんな能力もあった気がするな……」
「そんなことより『起こしまくる』ってなによ。1日に1回じゃなかったの?」

霊夢はすでに立ち上がり、戦闘態勢に入っている。
何かある前に早く退治してしまおうと、ゆかりんが言葉を発するのを待っているようだった。
いつの間にか手に持っているお札と大幣が揺れている。

「ふ、封印が解かれてから力がいまいち出ないんだよね。」

退治されては困るので慌てて言う。
慌ててとはいってもそれは事実だ。
あの時起きてからどうも調子が出ないのを不思議に思っていたのだから。

「それは私がそれなりの術をほどこしといたから。」
「あんたもたまには役に立つわね。」
「たまにって何よ。」

ゆかりんがじとーっと霊夢を見る。
別にそのままでも私はよかったけどね。
まあゆかりんの事だし何か考えてるのだろう。

「それより能力! 私、『武器にする程度の能力』を持ってたんだった!」
「なにそれ?2つも能力あるの?」
「まあ厄介は体質だしね。むしろこっちが本物?」
「っていうか武器に『する』ってなによ。」
「えっとねー、見ててよ?箒貸してね?えいっ」

箒を手にもって力を込めると箒が光った。
これで能力が発動したはず! そして……

「なにも変わらないわよ?」
「あれ~おかしいな…」

私は首をかしげる。
霊夢もよく分からない、と言った顔で再び縁側に座った。
お、落ち着いたようでなにより……

「私の術で力が抑えられているとはいえ、攻撃力や何らかの能力はあると思うわ。」
「なかったらさすがに困るよ~。えいっ」
「「!?」」

私が箒で地面を叩くと、そこに砂の山ができた。
……それだけだった。

「うぅ、地味だ……微妙すぎる……」
「……武器?」
「せめて地面に穴があいた、とかならよかったのに。」
「あーもーまた掃除やりなおしじゃない。」

二人とも微妙な顔をしている。
霊夢が箒を取りにいこうと再度立ち上がる。
私はためしにもう一度能力を使う。
この能力は昔から自分でもよく分からないのだ。

「えいっ」
「ちょ……って、え?」
「え……あっ!そ、掃除したよ!?」

なんか砂の山が消えた。
完全に偶然なのだが、とりあえず分かっていたように振る舞う。

「掃除したよ!? じゃないわよ。」
「ちゃんとキレイにしたもん。」
「……あくまでも分かってた設定を貫くのね。まあ武器にはならなさそうね。」
「そんなことないよ。たとえば……えいっ」

私は霊夢に向かって箒を大きく振る。

「は!?ちょっ……」

霊夢は反射的に飛び上がる。
もと霊夢がいた場所には砂の山ができていた。
……まあこれも偶然なんだけどね。
ていうか不意打ちなのに霊夢すごいね。
ゆかりんが満足そうに頷く。

「もうっあぶないじゃない。」
「敵を埋められるってことね。」
「そゆこと。」
「でも武器には見えない。」

むっとした顔で霊夢が言う。
それに私は反論した。

「敵を油断させれるよ?」
「だって、あんたが何持ってても退治しなくちゃいけないじゃない。」
「じゃあ退治しないでよ!」

慌てて言う。
いつでも退治されるなんて嫌だからね。
今度から気を付けよう。

「まあそれに昔より威力はおちてるわ。」
「昔はどんなだったのよ…。」

はぁっと霊夢はため息をつく。

「スーパー迷惑妖怪?」
「厄介の能力もあわせればひどいことになるわね……」
「幻想郷が崩壊しかけたこともあったわ。封印して正解でしょ?」
「そんなことあったっけ?あと私を封印したのゆかりんだったんだ……」
「だからゆかりん言うな」

霊夢は呆れたような、迷惑そうな、そんな顔をしていた。
幻想郷が崩壊って……それはさすがにまずいね。
自分で言うのもなんだけど封印して正解かも。うん。

「……もう暗くなってきたし、いい加減帰って頂戴。紫も。」
「うん、帰るね。また来るっ」
「もう来なくていいわよ」
「嫌って言ってもまた来るよ。じゃーねっ。」

にっこり笑って二人に手を振る。

「迷惑な奴……」

帰り際、霊夢がそんなことをつぶやいているのが聞こえた。

------------------------------------------------

霊「ところで!なんで自分でケーキを持って行かなかったのよ!」
紫「だって幽々子が来てたし。」
霊「藍とかいるでしょ…」
紫「藍はマヨヒガにいってたのよ。」
霊「最悪能力使いなさいよ。一秒でつくくせに。」
紫「めんどくさいしー」
霊「ていうか私そんなに食い意地張ってないわよ。」
紫「いや…飢えてるかなー……とね。」
霊「はぁ……失礼な奴ね。」

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/03 (Mon) 16:45:46

1‐7

「ほら、エルも帰ったしあんたも帰りなさいよ。」

霊夢はしっしっと手を振る。
しかし紫は真剣な顔で黙り込んだままだった。
紫の珍しい表情に霊夢は驚く。

「……紫?」
「あの子はいったいなんなのかしら…。」

ぽつり、と呟く。

「迷惑な妖怪ね。」
「いや、そうじゃなくて……
 まあいいわ。霊夢、話があるの。明日またこの時間に来るわ。」
「は、はあ……」

紫はそう言うとスキマを開いて帰って行った。
いったい何だったのだろう、と霊夢は小首を傾げていた。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/03 (Mon) 18:23:38

2‐1

魔理沙は今日の予定について考えていた。
アリスの家に行こうか、紅魔館に本を借りに行こうか……
などと考えていると向こうの方から青い髪の妖怪が走って来るのが見えた。
確か昨日博麗神社で会った――――エルとかいっただろうか。

「あっ魔理沙!」

私の顔をみるとエルは顔を明るくさせてぶんぶんと大きく手を振った。
随分と人懐っこい妖怪だ。
この辺りでは珍しい。

「どうしたんだ?こんな所で」
「いやー、魔理沙に会いに来たの。場所は霊夢に聞いたんだ。
 昨日あんまり話せなかったでしょ?
 まあ本当は追い払われたんだけどね……」
「ドンマイとしか言いようがないな……」

悲しそうにエルが言う。
霊夢の奴、厄介払いしやがった……
まあ私はこういうやつ好きだけどな。

ふむ。アリスの家に行くのと本を借りに行くのは今日はやめようかな。
なにするかな……エルもいるし……そうだ!キノコ狩りにしようそうしよう。
名案だ、と手を打つ。

「エル、キノコ狩りに行こう。」
「キノコ狩り?」
「ああ。魔法に使うんだ。エルも手伝ってくれよ?」

そう言うと少し考えたあとにっと笑って頷いた。

「ん……行く!」
「よしそれじゃあいくぜ。」
「おー!」

エルが元気よく手を突き上げる。
私達はさっそく森の奥の方に入って行った。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/03 (Mon) 18:24:11

2‐2

「だいぶキノコが集まってきたな。」

キノコ狩りを始めてから結構時間が立っている。
そろそろ家に帰ってキノコを食べよう、とエルを探す。
エルはというと、向こうの方で何かを見ていた。

「ねー魔理沙このキノコおいしそうなにおいがするよー」
「んー?どのキノコだー?」

そういうエルの指さす先を見ると、
なんともいえない色に赤い斑点のついた気味の悪いキノコを手に持っていた。
確かにいい匂いではあるけども。絶対危ないやつだこれ。

「きっとおいしいキノコだよねー」
「ちょ、おい人の話を……
 そしてそのキノコはみたことないからやめたほうが……」

そう言って止めるが、エルは話を聞かずそのまま口に放り込む。

「いただきまーす」
「だからやめろって……!?」

止めようとするが既に遅く、もうキノコを頬張っていた。
生とか……雑食かよ……まあ妖怪だしそんなもんなのか?
そんなことを思っているとエルが真っ白な煙に包まれた。

「エルっ!?」

助けようとするが何も見えなかった。
だんだんと煙が晴れてくる。

「だいじょうぶか!?って……ふっ……はははっははっなんだその頭っ」
「え!?なにっそんなに笑って?頭?そういえば重いような……」


煙の中から現れたエルを見て思わず吹き出す。
一度笑い出してしまうと止まらない。
笑いすぎて腹が痛い……
それもそのはず、驚くことに、エルの頭には頭にはキノコが生えていたのだ。

「キノコっ!?」

エルも見えているのかいないのか、さすがに驚いた様子だ。

「ふふっ……はぁはぁ……落ち着いたぁ……とりあえずその頭どうにかしないとな……」

とりあえず心を落ち着けると対処法を考える。

「どーしよー」
「どうしようって感じが伝わってこないな。とりあえずアリスのとこ行くか。」

こういうときはあいつに頼るのが一番だからな。
霊夢になんか頼ってたまるかってものだ。

「アリス?」
「ああ。私の友人だ。頼りになる……はずだぜ!」

私はどんっと胸を叩くが、エルはいまいち不安気な顔をしていた。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/03 (Mon) 18:24:49

2-3

「ここがアリスの家だ。」
「おー立派な家だなー」

私と魔理沙は洋風な家の前で立っている。
魔理沙の友達のアリス、という人を待っているのだ。
家の窓からは小さな人形が顔をのぞかせていた。
魔理沙曰く、アリスは人形使いらしい。
どんな人だろう?私は大きい家にウキウキしていた。

「魔理沙、そんなところで何してるのよ」

その声に振り向くと人形をつれた女の人が立っていた。
金髪のショートカットで、お人形みたいな人だった。

「お、アリス!待ってたんだぜ?」

魔理沙がその女の人を呼ぶとその人はこっちをじぃっと見てきた。
この人がアリス、という人なのだろうか。
しばらくみていたが、一言

「………その後ろのアホっぽい子は誰?」
「アホ!?」

さすがに初対面でそれはないよね!?
普通に驚いたが、とりあえず気を取り直す。

「……まあいいか。私はエルだよ!よろしくね。」
「アホはまあいいのか。まあホントのことだし……」
「ひどいよ!?」

ふっと笑う魔理沙。
冗談……だよね?ね?

「…とりあえず中へ入っていいわよ。」

呆れた様子のアリスがドアを開けた。
アリスの家のにおいがふわっと香る。

「おじゃましまーす」

そう言って私はアリスの家に踏み込んだ。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/04 (Tue) 09:44:23

2-4

「……というわけなんだけど」

私はアリスにこれまでの経緯を話す。
結構長い話になってしまったが魔理沙が補足をしたりしてなんとか話しきることができた。
話し終えるとティーカップを置いたアリスがため息をついた。

「これは完全にエルが悪いわね」
「反省してます」

それに私はコクコクと頷いた。
いや、本当に私って運悪いよね……

「でも魔理沙、それならパチュリーに聞いた方が早いんじゃ……?」
「そ、それはちょっと無理だ。」

アリスの言葉に、魔理沙は何故か目をそらす。
頬を冷や汗がつーっと流れていった。
それにアリスはじとっとした目を向ける。

「また本を盗んできたのね。」
「盗んだんじゃなくて借りたんだぜ☆」

魔理沙がぐっと親指をたてる。
キラーン、という効果音も聞こえてきそうだ。

「ねぇ、パチュリーって誰?」
「私たちと同じ、もう1人の魔法使いよ。」
「魔法使い……かぁ……」

その言葉に、どこか懐かしさを感じる。
誰かいたような気がするんだけどなぁ……

「そういえばっ」

頭がピリッとして、急に、記憶が蘇る。それも、鮮明に。
ダンッと椅子を蹴って思わず立ち上がった。
物凄い音がして二人が驚いた顔でこっちを見る。

「どうした?」
「大丈夫?」

「私の、友達。紹介するよっ!」

机に身を乗り出すように、私はそう言った。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/04 (Tue) 09:44:56

2-5


「ここにこんな場所があったのか。」

魔法の森を奥へ奥へと進み、開けた場所に出る。
私と魔理沙とアリスの3人はそこに悠然と立っている大木を見た。
うんうん。これが目印なんだよね~。

「ここの奥だよー」

そこを通り過ぎ、しばらくするとぽつんと家が立っているのが見える。
そこが私の友達である彼女の家だ。

「ここがその……」
「さあっ! 行こう!」

家をまじまじと観察している二人を置いて私は遠慮なくその家へ入って行った。
少し古いが、丈夫な家だ。
それに、見た目では分からないほど面白いものがたくさんあるしね。

「ユイちゃーん、いるー?」

そう言って扉を開けた私は思わず固まってしまう。
……なに、これ?

「ん?どうした?……ってなんだ!?」

魔理沙が後ろから入ってくるが、それも気にならないほど目の前には不思議な光景があった。
空間が歪み、うねっている。
まるで、そこの場所だけが切り取られたかのように大きく穴が空いていたのだ。

「何かに似ているような……」

アリスがそう呟くのと同時に穴に影がうつる。
それはどんどん大きくなり、歪みの間から人が出てきた。

「み、見ら……ってエル!?小っさ!?え、キノコ!?つーか帰れ!」

赤くなったり青くなったり、表情を目まぐるしく変化させる少女。
混乱したようにひとしきり騒ぐとエルを家から叩き出した。
もちろん、魔理沙とアリスも道連れである。

「あいつがその魔法使いか?」
「うん。ユイちゃんだよ。」

私は大きくうなずく。
私を追い出した少女こそがその友達であるユイちゃんだった。
人間らしい黒髪を長く伸ばしていたはずだが、今の彼女は茶色く、短い髪をしていた。
ついでに眼鏡を掛けている。大人だ……!
顔は当時と変わらずユイちゃんに違いなかったのだが。

「なんで追いだされたのかしら……」
「なんか霊夢にも追いだされたとか言ってたな。」

2人が訝しげに私の顔を覗き込む。

「エルに問題があるんじゃないかしら?」
「え~?心当たりないよ?」
「そんなはずないだろ」
「あとは厄介事を起こす程度の能力を持ってるくらいで」
「「それだよ!」」

魔理沙とアリスが口を揃えて言う。
二人ってほんとに仲がいいんだなぁ、と人事のように思う。

「そんな能力持ってたのか―」
「初耳ね。」

魔理沙がぱああっと明るい顔になる。
それに対してアリスは心做しか少し距離が遠くなったような……?

「とりあえずもっかい入れてもらおう!」

小さく手を握りしめると、勇ましく家に向かって歩いて行った。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/04 (Tue) 09:45:27

2-6

めげずに家のドアを開けて中を覗き込む。

「ユイちゃーん?」
「何故お前がここにいる。」

私が来るのが分かっていたかのように玄関で迎えてくれる。
ユイちゃんはドアから出てきてから初めにそう言った。
顔は諦めと不可解が織り交ざったような複雑な表情をしていたが。

「とりあえず聞きたい事が山ほどある。が……こいつらは?」

ユイちゃんがアリスと魔理沙を指さす。
するとアリスが率先して口を開いた。

「私はアリスよ。アリス・マーガトロイド。こっちは霧雨魔理沙。」
「よろしくなんだぜ。」
「私はユイ。……ただの、ユイだ。」

ユイちゃんは『ただの』というところを強調させて言った。
何かあったんだっけ。
思い出せないもやもや感に包まれる。

「私たち、魔法使いなのよ。あなたと同じ。といっても魔理沙は種族は人間だし、私も元人間なのだけど。」
「……そうか。とりあえず家に入っていいぞ。さすがにここじゃ、な。」

中を指さすユイちゃんに私は喜びの声を上げた。

「わーいっ!おじゃましまーす!」

ユイちゃん家すごく久しぶりだなー。
4人はユイちゃんの家に足を踏み入れる。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/04 (Tue) 15:16:42

2-7

「それで聞きたい事があるんだが……」
「こっちも聞きたい事があるにはあるが、お前さんの疑問の方が強いだろうから先に聞いていいぜ」

「ちょ、ちょーっとまった!この状況をどうにかしてよ!」

堪らず私は会話を遮った。
ユイちゃんの家は相変わらずごちゃごちゃとしていて楽しい。その中に、簡素な机と椅子が置いてある。この空間だけは、ぽっかりと穴が空いたように何も置かれていないため、逆に異様だ。そして、ユイちゃんと魔理沙とアリスは椅子に座っていた。私はイスに縛りつけられていた。

「おかしいでしょこれ!」
「お前がおかしいとか言うのか」

たぶん何かしらの魔法がかけてあり、動くことすらままならない。動けば動くほど私の中の力が吸い取られている気がする。

「対エル用ロープだ」
「熱意を注ぐ方向を間違ってるよっ!」
「勝手に人の物触るから」
「だって珍しいものがいっぱい置いてあるんだもん」
「お前が触ると高確率で爆発するし」
「今は大丈夫だし……多分」

そっと目をそらす。
家の中を見回すとたしかに幻想郷では見かけない珍しい物には魔法による対策が施されていた。警戒のされようが半端じゃないよ……

「おっ、この機械はなんだ?河童のとこに持って行けば面白いことになりそうだな……ってことで死ぬまで借りてくぜ!」
「お前も縛られたいのか?」

ユイちゃんがギロリと睨むと立ち上がりかけた魔理沙が萎むように元の場所へと戻っていく。

「し、縛られるのはごめんだぜ……」

あれ、可愛かったユイちゃんはどこへ……?
辺りを注意深く見ていたアリスが口を開いた。

「こういった物はどこから持ってくるのかしら?」
「やっぱり気になるよなぁ……まぁ、それは後で話す。その前に、だ。私の質問に答えてくれるよな?」

不敵な笑みを浮かべるユイちゃんに、思わず身震いをした。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/04 (Tue) 15:17:14

2-8

腕を組んだユイちゃんが悩まし気に私を見ている。
えへっ、そんなに見られると照れちゃうなあ……

「今お前ふざけただろ」
「め、滅相もないよ!」

どうしてバレたのだろうか。やっぱり表情筋のせいかなあ、と頬を触ろうとして縛られていることを思い出す。

「まあ……聞きたいことは3つだな。」
「3つ?」

そんなに聞くことあるかな?
考えている横目に、アリスの苦笑いが目に入る。

「まず1つ目。なぜお前がここにいる?」

「それって?」
「どういうことなんだ?」

ユイちゃんの言葉に魔理沙とアリスが首を傾げる。私もつられて首を傾げた。

「知らないのか?こいつは封印されていたんだ。まだ目が覚める時期じゃないと思うが……」
「封印ねえ……まあ、エルの能力を思えば……」

ジト目のアリスが呟く。先程からどうにも私への態度が残念なものを見るそれなのだが、私の直感が気にしなくていいと告げる。そう。第六感が。シックスセンスが!

でも、そうか。私はまだ目覚める段階に無かった……ってつまりどういうこと?私もっかい寝るべき……?

「うーん?目が覚めちゃったんだから。私にはわかんないなー」

分からないことは気にしない。それが私クオリティ。
そんな私にユイちゃんが盛大なため息をつく。

「まあいいか……次、2つ目。なんでそんなに小さい?」
「ん?」

え?……私、小さい……?

「まさか気付いてなかったのか?私より背が高かったのに今はそこの白黒より小さいぞ?」
「おい、白黒って私のことか?」
「そういえばいまいちしっくりこなかった気が……」

言われてみれば、である。確かに皆大きいなあとは思ったけれど、私が小さくなってるなんて……!
起きた時の違和感はこれだったんだね。いやー、びっくり。
昨日は違和感あったけど今日はそうでもない。むしろ動きやすい体だ。

「そこで気付かないお前はアホだな。」
「たぶんゆかりんの術のせいだと思う」
「紫か……いや、こればっかりはお前がアホなせいだと思う」

えー、こういう時はゆかりんのせいにすれば大体何とかなるって誰かが言ってた気がするんだけどなー。

ユイちゃんが悩まし気にため息をつく。
そしてゆっくりと視線を上にあげた。

「最後に3つ目。その頭のキノコはなんだ…」
「やっぱりそうよね」




~少女説明中~
話を聞き終わるとユイはこっちに向き直って言った。
ユ「エルが悪いな。」
エ「これもアリスに言われた。てゆーか2人って似てない!?」
魔「で、お前ならできるとエルが言ったわけだが…」
エ「無視しないで!?」
ユ「出来ないこともない…が、今すぐは無理だ。」
ア「どういう事?」
ユ「私の能力は『あらゆる物を解析する程度の能力』だ。
  キノコの成分を解析するのはいいが
  それを直すために必要な物はおそらくここにはない。」
魔「なるほど。」
エ「頭が重いぃ~」
とにかく早くキノコをとってほしい。
足がふらふらするし…
まあ今は床に足さえつけさせてくれないのだけど。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/03/04 (Tue) 19:18:21

ア「いいかしら?」
アリスが話を切り出した。
ア「エルのキノコはあとでやってもらうことにして…」
エ「え!?今すぐ!今すぐお願いしたいんですけど…」
魔「そこ、空気読め」
ぺちんと魔理沙がエルの頭を叩いた。
エ「はうー」
ア「私たちが入ってきた時、そこの空気が揺らいでいた。
  まるでスキマ妖怪が出てくる時のように。
  結界が緩んでいる時のように。」
ユ「やっぱり見られていたか…いいか、誰にも言うなよ?
  紫の信頼を得ている物ならいいが…」
魔「紫に関係あるのか。」
ユ「私は外の世界と幻想郷を行き来できる。」
エ「私も行きたい!」
ユ「だめ」
ユイは、はあ…とため息をついてから続けた。
ユ「お前に言ったら絶対『行く!』とか言って
  外で厄介事起こしまくって皆に言いふらすだろ?
  だから言いたくなかったんだ。」
ア「あぁ~やるわねエル。」
エ「さっきからどうしてみんな冷たいのぉ?ぐすん」
魔「でもどうやって?」
ユ「結界を解析すれば難しくはない。詳しくは言えんが。
  紫にはきちんと了解をとった。
  そのよくわからんのは外のだ。」
ア「なるほど。」
区切りがついたようなので私は前から気になっていたことを聞いてみることにした。
エ「ねえねえ『スペルカード』ってなーに?」
ユ「スペルカードとはな…」
~少女説明中~
エ「なるほどー。私もスぺカつくるー!」
魔「いいぜ。ちょっとユイ、お手並み拝見と行こうか。」
ユ「なっ…わ、私弱いし…」
エ「ユイちゃん引きこもりだしね。」
ア「何故魔法使いには引きこもりが多いのか…」
ユ「ん…まあいいか…」

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/03/04 (Tue) 19:18:53

魔法の森の上空で2人は弾幕ごっこを始めようとしていたのだが…
エ「魔理沙ーそれ何ー?」
魔「ミニ八卦炉だ。」
エ「見せて―」
魔「いいぜ!」
エルがそれを触った時、アリスの目にはミニ八卦炉が光ったように見えた。
ユ「おい、始めないのか。」
魔「おう、いいぜ。」
ア「あっ…」
いいか。きっと見間違いだったのだろう。
ユ「よし、私からいこう。」
そういうと大量の弾幕をばらまいた。
エ「おおーきれいー」
エルはまるで子供のように目をキラキラさせて見ていた。
……まあ本当に子供かもしれないけど。
ユ「スペルカード宣言!『解符水…」
魔「先手必勝!『恋符マスタースパーク』!!!」
ドーン
ユ「んなっ!」ピチューン
魔「あれ?うわぁーーーーー!」
魔理沙が後ろに飛んで行ってユイが下に落ちて行った。
ユ「痛たたた…人間だったら骨の2,3本は折れてたな…
  エル、お前能力使っただろ…」
ユイが背中をさすりながら現れた。
エ「使ってないよ?」
ア「ミニ八卦炉が光ってるの見たわよ…」
ユ「お前能力の制御もできなくなったのか。」
エ「そーいえば能力使ったらどうなるかなーみたいな事考えたかも。」
ア「………。」
魔「私のこと忘れないでくれよー」
魔理沙が遠くの方から走ってきた。
魔「すごい今までにないパワーがでたぞ?」
ユ「こいつの能力だ。」
魔「これは何かに応用できそうだな…」
ア「さ、スペルカードを作るんでしょ。」
エ「もうできた。」
魔「え!?早っ」
ユ「スペルカードを作る才能はありそうだな。」
エ「なんかねーマスパ見てこんなの作りたいなーって思ったら
  出来てた。」
魔「まじか。」
ユ「とりあえず試してみたら?」
ア「ユイとやって。」
ユ「な、なんで!?」
物凄くユイが焦っている。
ア「嫌な予感がするから。」
ユ「私もだから嫌なんだけど…」
エ「早くやろー?」
ア「がんばってね~♪」
ユ「白黒じゃだめなのか。」
ア「負傷してるから。」
ユ「私もな!?」

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/03/07 (Fri) 17:20:31

エ「それじゃあ始めるよ!」
ユ「ああ。」
2人は上空に上って行った。
魔「あいつ飛べたのか。」
エ「失礼なっ!私も妖怪だっ」
ア「そうだったかしら。」
エ「ああーもうっ『真符 ミニスパーク』!」
エルはいきなりスペルカードを出した。
ユ「通常弾幕はっ!?」
エ「なーにーそーれー?」
ユ「ルール教えてなかった…
  ちょっと下に降りるぞ!」
エ「え?何?聞こえない…痛あっ」ピチューン
スペルカード宣言をした後だったので
小さなマスタースパークがたくさん画面いっぱいに(もちろん隙間はある)撃たれていた
その1つにエルは当たった。
魔「自分のスぺカでやられるやつなんて見たことないぜ。」
ア「チルノでもやらないわね…」
ユイは間一髪逃げれたようでエルを抱えて降りて来た。
エルのキノコはこんなにも攻撃にあたったのにまだ取れていなかった。
ユ「…丈夫なキノコだな…
  まあいい。このキノコを解析してやるよ。」
魔「おお、よろしくな。」

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/03/09 (Sun) 20:51:50


エ「はぅー…」
目をあけると鈴仙と魔理沙が見ていた。
鈴「お師匠様ー!エルが目を開けましたー!」
と言いながら走って行った。
エ「え?何?」
魔「何ってお前なぁ…」
なんかいろいろと疑問に思っていると魔理沙が答えてくれた。
魔「お前自分の弾幕に当たったんだぜ?自覚ないのか?」
エ「えへへーだってルール知らないんだもん。」
魔「だからってスペルカードに殺傷能力ついてたら危ないと思うだろ。」
エ「霊力の制御は苦手なのです。」
とそこで永淋と鈴仙が入ってきた。
永「はい、キノコはとったし、怪我も治療したし。」
鈴「もう貴方は…人間だったら死んでたわよ。」
エ「へ?ほんとだ…」
そこでエルは自分の頭の上のキノコが無くなっているのと
体中に包帯が巻かれている事に気付いた。
エ「痛い!痛っ痛たたたたた…」
魔「あー…手なんて伸ばすから。」
鈴「あのー姫様が寝ているので静かにしてくれない…?」
エルは姫様という言葉が気になったが今は体中が痛いので帰ることにした。
が、痛すぎて体が動かなかった。
エ「うぅ…魔理沙…家まで送ってぇー」
エルは涙目になりながら言った。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/03/11 (Tue) 18:40:49

霊「で、話ってなによ。」
紫と霊夢の2人は神社の縁側に座って話を始めた。
紫「エルのことよ。」
霊「エル?」
紫「そ。実は私エルの事ほとんど何も知らないのよ。」
霊夢はおどろいた。紫なら何でも知っていると思ったから。
霊「紫でも?…あんたには便利な能力があるじゃない。使わなかったの?」
紫「本音と建前の境界をいじってもね。
  あの子は話さないだけで隠してるわけじゃないから。」
たしかにね…嘘つくの下手だったし。
霊「その事を言う為だけに来たのかしら?」
紫「…違うわ。思っていた以上にあの子の力は大きかった。
  あの子の力を抑える術が解けるのもそう遠くはない…」
霊「つまり、警戒しろってこと?」
紫「ええ。あの子の封印が解けたら巫女は忙しくなるわよ。」
霊「…全力で阻止しよう。」
紫「よろしく頼むわ。」
そう言うと紫は立ちあがって言った。
紫「さ、帰るとするわ。」
霊「スキマで帰らないのかしら?」
紫「そういう気分なのよ。じゃあね。」
紫は博麗神社から出ていった。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/13 (Thu) 19:12:44

ユ「お、来た来た。紫なら気付くと思ってた。」
博麗神社の鳥居のすぐ近くでユイが立っていた。
紫がスキマで帰らなかったのはそのためだった。
紫「なんの用かしら?」
ユ「エルのことで巫女に話があったんだけどな…
  紫がいるならいいか、と思ってな。」
ふう…と紫がため息をつく。
紫「エルに会ったのね。」
ユ「まあな。で突然だが…
  どうしてお前は博麗の巫女に嘘をついた?」
しばらく沈黙が続いた。
紫「あら、ばれてたのね。」
紫が口を開いた。
紫「大した嘘じゃないと思うのだけれど。」
ユ「よく言うな。エルを抑える術はもう1週間も持たないのに。
なにが『遠くはない』だ。もう明日にも解けそうな状態だぞ。
  それを巫女に言わなくてどうする。」
紫「よく知ってるのね。
  とはいっても貴方なら気付くと思ってたわ。
  私だって霊夢に心配はかけたくないのよ。」
ユ「それにお前昔エルから聞いただろう。」
紫「なにそれ?」
ユ「そう言えばそのとき紫いなかったな…」
紫「教えてほしいわね。何でこんなに早く復活したのかは
見当がついてるけど。」
ユ「そうか。こっちの話は…もちろんだが2人の時にな。」
あたりがシーンと静まり返った。
?「ばれてたのね。」
鳥居の陰から声がしたと思ったら霊夢が出て来た。
霊「紫、私がいるの知ってて
 『霊夢に心配はかけたくないのよ』とか言ったんでしょう。」
紫「あら、どうかしら。」
ユ「おい、お前も出てこいよ。」
ユイが声を掛けると近くの茂みがガサガサっと音を立てて中から魔理沙が出て来た。
魔「さっきはびっくりしたぜー。
  霊夢が出て来たからばれてないと思ったんだけどなー…」
ユ「あといいそびれたがお前には珍しくミスをしたな。」
ユイが紫に向かって言った。
紫「何?」
ユ「あいつ記憶がぶっとんでるよ。
  精神的にも子供になっちゃった感じだ。」
紫「あら、あれはわざとよ。その方が面白いじゃない。」
ユ「どうして昔からお前はそんな事をする。」
ユイはやれやれというように首を振る
紫「貴方はちょっと前まではかわいい子供だったのに…残念。」
霊夢はこんなことをつぶやいていた。
霊「エルのあれは素じゃなかったのか…」
ユ「いや、素だ。」
魔「??」
ユ「私は言うだけ言ったし帰るよ。」
というとユイはくるりと3人に背を向けた。
ユ「あ、最後に。
  厄介事の能力はあれは厳密には能力じゃない。
  素で厄介事を起こしすぎたのと霊力が多すぎるので
  霊力をまきこんで周りの人にも被害及ぶようになったって感じだ。
  何で素で厄介事起こすのかは知らんが。
  だから……その、アイツの事、嫌わないでやってほしい。」
そういうと帰って行った。
霊「変なやつね。」
魔「ああ、紫みたいだ。」
紫「ちなみにエルの力を抑える術はチョーカーにかけてあるわ。
  ふうっ…今度こそ本当に帰るわ。それじゃ、よろしくね♪」
そう言うとスキマを開いて帰って行った。
霊「ほんっとめんどくさい奴が復活したわね。」
魔「まあまあ、変だけど面白い奴だしいいじゃないか。」
そう言うと魔理沙は箒にのって飛んでいった。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/15 (Sat) 19:08:09

咲夜は掃除をし終わった所だった。
咲「やっとゆっくりできるわー…」
そう言って伸びをしたところだった。
?「なにやってるのメイドさん。」
咲「!?」
私は咄嗟に時を止めた。
いつのまにか後ろに青髪の妖怪がいた。
もう、美鈴は何やってるのかしら…
とりあえず縄で縛っておいた。妖怪っぽかったのでお札も貼っといた。
咲「ふうっ。」
?「!?ふうじゃないよメイドさん、
  気付いたら…なんでー…?」
やっぱり驚いているみたいだ。
咲「貴方は何者?」
?「何者って言われても…」
困ってるわね…じゃあ質問を変えて…
咲「名前は?」
エ「名前はエルだよ。」
咲「なんでここへ来たの?」
エ「昨日魔理沙がパチュリー?の事を話してたから来てみた。」
咲「魔理沙の知り合い!?それは余計に良くないんじゃ…」
すごーく嫌な予感がした。
咲「そういえば美鈴はまた寝てるのかしら。」
エ「ううん、起きてたよ。」
咲「じゃあなんでこんな非力な妖怪を通したりしたのかしら。」
エ「失礼だなぁ。えっとねー…」
エルは話し出した。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/15 (Sat) 19:09:12

エルは紅魔館に向かって歩いていた。
?「やい、そこの妖怪!あたいと勝負しろ!」
?「やめようよチルノちゃん、妖怪になんか勝てっこないよ。」
2人の妖精がやってきた。
チルノと呼ばれた妖精はわたしに向かって弾幕を撃ってきた。


咲「あのー、美鈴のところを聞いてるんだけど。」
エ「んー…じゃあわたしはチルノを倒して紅魔館の場所を聞きました。」


紅魔館に着くと門番が立っていた。
無視して入ろうとしたら門番に止められた。
?「私がいるのに無視なんてしないで下さいよー」
エ「んじゃあ、入るねー」
?「えぇー!?私は門番ですよ。
  誰に何の用ですか。」
エ「なんとなく遊びに来た。」
?「それじゃあ帰って下さい。」
エ「やだ。だってせっかく妖精倒してきたんだもん。」
?「それじゃあ力づくでも帰って頂きます。」
なんか戦いになるのかな…
エ「何?スペルカード?」
?「もちろんです。」
エ「でもなーわたし一枚しか持ってないんだ。」
?「構いませんよ。」
エ「あと痛いんだよなー」
?「…どのくらい?」
エ「んっとねー血が体中からだらだらでるよ。
  今も痛いもん。」
すると突然門番さんはすごくあせった調子で言った。
?「もしかしてその包帯って…」
エ「うん。そうだよ。少し気を失っちゃうけど大丈夫だよね。」
わたしがスペルカードを使おうとするとあわてて門番さんが言った。
?「だ、大丈夫じゃないですよ!もうスペルカードルールはやめます。」
そう言うと門番さんはすぐに襲ってきた。
エ「あぶなっ…」
危うく蹴りが当たるところだった。
美「すばしっこいですね。」
そのときふと思いついた事があるのでさっそく実行してみた。
?「??」
わたしは門番さんに近づいてチョップをした。
エ「ていっ」
?「痛っ!?」
そう言うと門番さんは倒れた。
私は気にせず中へ入って行った。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/17 (Mon) 19:26:53

エ「――であとはこれまで通りで今に至る、と。」
咲「1つ質問があるのだけれど。」
いろいろ聞きたかったが一番気になる事を聞いてみた。
エ「ん?なに?」
咲「美鈴はそんなチョップで倒れるような奴じゃないんだけど。」
エ「あー…それはさっき言った思いついた事なんだけど、
  私ね、武器にする程度の能力を持ってるの。
  その能力を自分に使って自分を武器にしたの。」
チョップ1つか…
なんか急にチルノが心配になってきたわね…
エ「そういえばさっきの門番さんはめーりんっていうんでしょ?
  メイドさんはなんていう名前なの?」
咲「…私は咲夜。十六夜咲夜よ。
  よし、お嬢様に紹介しに行きましょう。」
私はエルを連れてお嬢様の部屋へ向かった。
エ「お嬢様って誰?ていうか縄ほどけー!」
何かわめいてるけど気にしない気にしない。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/21 (Fri) 17:58:28

わたしはレミリアの部屋でお茶を飲んでいた。
レミリアは部屋に連れてこられた時はすごく大人っぽいと思ったけど
実際話してみるとわたしより年下みたい。
で、今は今までの事を話し終わったところ。
エ「…それよりこの紅茶おいしいね。」
レ「ええ。咲夜の入れたお茶だもの。」
エ「レミリアはすごいね。
  こんなにちっちゃいのにこんなにおっきい建物持ってて。」
するとほめたつもりなのにレミリアはむっとした顔になった。
レ「私はちっちゃくないわよ?
  というか見た目はあなたと同じくらいよ?」
エ「そっかーそうだったね。
  本当はもっと大きいんだけど…」
ドーン!
突然大きな音がして
?「お姉様!お客さん?霊夢かしら、それとも魔理沙?」
不思議な形をした羽の生えた女の子が入ってきた。
レミリアにすこし似ている。どうやらレミリアの妹っぽい。
レ「フラン、もう少し静かにできないの?」
フ「えへーごめんなさい。」
フランと呼ばれた女の子はこっちの方を向いて言った。
フ「私はフランドール。フランでいいわ。
  お姉様…レミリアの妹よ。」
レ「フランったら。お姉様を呼び捨てにしないの。」
フ「貴方はなんていう名前なの?」
エ「エルだよ!」
フ「じゃあエル!いっしょに遊びましょ!」
そう言うとフランは外へ駆けて行った。
レ「咲夜。」
レミリアが言うと突然咲夜が現れた。
レ「エルが死なないように。」
咲「彼女なら大丈夫だと思いますわ。」
なんか物騒なのかな…というか咲夜はしゃべり方が変わってるし

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/25 (Tue) 17:06:48

外へ出ると…美鈴が転がってた。
エ「あー…」
咲「美鈴ー」
咲夜がやさしくそう言いながら
エ「!?」
思いっきりひっぱたいた。
美「はううっ痛い!咲夜さんすいませんすいません!」
エ「えっと…なんかごめんね…?」
美「えっ!?い、いえいえ!それでは。私は紅美鈴といいます。」
エ「そっかーわたしはエルだよ!」
咲「それより仕事に戻りなさい。」
美「は、はい!」
美鈴は門の方へ走って行った。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/03/25 (Tue) 17:09:54

エ「あのー…」
フ「なに?」
紅魔館上空。わたしとフランは向き合っていた。
エ「やる気まんまんなのはいいんだけど…
  スペルカードルールだよね?」
フ「そうだよ?」
エ「わたしさ、一枚しか持ってないんだけど。
  あと『つうじょうだんまく』ってのもできないし。」
フ「いいよいいよ。エルは避けるだけで。」
咲「…死なないようにがんばれー」
エ「え?」
なんか怖い怖い…

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/03/28 (Fri) 15:04:08

フ「よおーし!じゃあ始めるよ!」
フランが弾幕を撃ってきた。結構きれい。
通常弾幕ってこれかな?
エ「っと危な!」
当たりそうになった。
フ「こんなんで当たってちゃだめだよ!
  1枚目はこれっ 禁忌『クランベリートラップ』」
いろんな方向に魔法陣が出てそこから弾幕が飛んできた。
咲「後ろに下がるな!」
エ「ふええっ!?」
下がらない!?ええっと…
フ「あーあ、時間切れ。」
そしてまた通常弾幕。
フ「2枚目! 禁忌『レーヴァテイン』!」
フランが炎の剣をだして振り回した。
エ「え、えええええ!?どうやって避けるのぉっ」
咲「それは…」ピチューン
エ「痛たたた…」
予想以上の痛さだった。
さらに続けて通常弾幕
エ「うわーんっ!」
咲「止まらない!止まると当たるわよ!」
さらにまだフランはスぺカを取りだす。
フ「残るスぺカはあと8枚!
  禁忌『フォーオブアカインド』」
エ「8枚!?無理だって!のわあっ!」
気付くとフランが4人になっていた。
そのそれぞれが弾幕を撃っていてかなりきつい感じ。
エ「危なっ」
ドカーン!
紅魔館の方から大きい音がした。
エ「何!?」
咲「よそ見するなっ」
フ「私の勝ち!」
エ「え?」ピチューン
痛い。
咲「それより何かしら。」
フ「魔理沙じゃない?」
咲「きっとそうですわ。」
2人は行ってしまった。
エ「誰かわたしの心配して~」
1人残されたエルは2人の後を追いかけて行った。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/04/01 (Tue) 17:48:54

紅魔館内。
やっと2人に追いついたわたしは図書館の前に立っていた。
咲「パチュリー様!大丈夫ですか!」
中に入ると図書館がぐちゃぐちゃになっていた。
そしてその真ん中に紫の髪をした人と悪魔みたいな感じの人がいた。
パ「ええ。でも本が!」
パチュリーとよばれた人が指さす。
魔「死ぬまで借りてくぜ!」
指さした先にはやっぱり魔理沙。
エ「やっほー、魔理沙!」
魔「エル?なんでここにいるんだ?」
魔理沙が聞いた。
魔「まさか私がここに来たのはお前のせいとか?」
返事を待たずに魔理沙が言うと咲夜が口をはさんだ。
咲「何それ?」
魔「こいつは『厄介事を起こす程度の能力』をもってるんだぜ!」
魔理沙以外の4人がこっちを一斉に見る。
エ「えっ?な、何?」
パ「まあいいわ。あなたエルといったわね。
  私はパチュリー・ノーレッジよ。」
エ「よろしくね!」
魔「まあいいのか。」
突然隣に咲夜が現れた。
咲「本も返していただきましたしね。」
魔「ああっ!」
咲夜の手にはさっきまで魔理沙の手にあった本があった。
と、いきなり後ろから声がした。
?「ねえ。フラン知らない?」
振り返るとレミリアだった。
エ「ここにいるよー。
  フラン!リベンジさせ…て…あれ?」
見回してもフランがいる気配はなかった。
魔「おかしいな。さっきまでここにいたんだぜ?」
パ「そうね。…もしかして外に?」
パチュリーはまさか、というように言った。
咲「でも今日は晴れですわ。外に出られるはずが…」
レ「ないっ!」
レミリアのあわてた声が聞こえた。
レ「私の日傘がない!」
レミリアがそう言うとパチュリーが指示を急いで出した。
パ「小悪魔!博麗神社へ行くように!」
小「わかりました!」
パ「そうね…後は…」
エ「人里とか?」
わたしが言うとみんなの顔が硬直した。
魔「人里に言って人を食ってるなんてことじゃないだろうな…」
レ「それはわからないわ。心配ね…」
魔「私はパス。ぐちゃぐちゃの人なんて見たくないぜ。」
咲「それじゃあ私が…」
咲夜が言うとレミリアが言葉を遮った。
レ「いや、咲夜は幽々子のところへ行ってちょうだい。」
咲「でもそこへ行く可能性は低いのでは…」
レ「いいから。人里には私がいくわ。ぐちゃぐちゃでも平気だし。」
エ「みんなぐちゃぐちゃ前提で話さないで…」
魔理沙が前に進み出て行った。
魔「それじゃあ私は地霊殿に行くかな。
  さとりに妹いただろ?」
エ「わたしはどこに行けばいいかな」
咲「命蓮寺なんてどうかしら?
  私は白玉楼に言った後妖怪の山にもよりますわ」
パ「私はメイド妖精と紅魔館内を探すわ。
  美鈴はいつもどおり門番。それじゃあ解散!」
パチュリーがそう言うとみんなは所々散って行った。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/04/26 (Sat) 20:08:17

小悪魔  博霊神社

私は今、パチュリー様の命令で妹様を探している。
小「妹様ーいないのなら返事をしてくださーい」
私が妹様を探していると突然後ろから声が聞こえた。
?「何馬鹿みたいなこといってんの?」
振り向くとそこにいたのは博霊神社の巫女、博霊霊夢だった。
小「妹様が脱走しまして。探しているんです。」
私がそう言うと霊夢はどうでもよさげに言った。
霊「それは物騒ね。私は見てないわよ。」
小「そうですか。それじゃあ見かけたら紅魔館までお願いします。」
そういって私は博霊神社を後にした。
霊「またエルの仕業かしら。」
帰り際に霊夢がそんなことを言っているのが聞こえた。
ほんと、勘のするどい人だなあ…
私はパチュリー様が喘息で倒れているといけないので急ぎ足で紅魔館へ向かった。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/04/30 (Wed) 19:36:49

レミリア 人里

レ「困ったわね…」
私は人里でフランがいないか聞こうと思った。
でも人里の人間は私の大きな翼をみるとあわてて逃げて行ってしまう。
どうしようかしら。
?「おや、レミリアじゃないか。
  珍しいな。」
後ろから突然声をかけられて一瞬ビクッとしたが、私は平静を装って言った。
レ「あら、慧音。ぐちゃぐちゃな人を
  見なかったかしら?」
すると慧音は怪訝そうな顔をした。
慧「ぐちゃぐちゃ?そんな人がいたら
  騒ぎになっていると思うんだが。」
レ「確かにそうね。少し見ていこうかしら。」
慧「問題は起こすなよ?」
レ「起こさないわよ。
  そもそももう起きてるし。」
私がそういうと慧音は首をかしげた。
人里なんて久しぶりね。
さて、何処に行こうかしら♪

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/05/01 (Thu) 19:43:49

咲夜  冥界

私は今、冥界にいる。
普通なら冥界に行ってその後妖怪の山に行くなんて無茶以外の何者でもない。
でも私にはこの能力とお嬢様への忠誠心があるから大丈夫である。
それに秘策もあるし。
?「あれ?咲夜さんじゃないですか。」
白玉楼の庭師、妖夢が声をかけてきた。
咲「妹様を探してるのよ。」
妖「なんて物騒な…ここにはいないと思いますよ。」
咲「そう。見かけたら紅魔館までよろしく。」
妖「は?」
妖夢がポカンとしているうちに私は飛びたった。
秘技 人頼み!
私と同じか下の人にしか効かない技だ!
この調子で妖怪の山も探そう(?)かしら。
ああ、お嬢様が心配だわ…

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/05/03 (Sat) 22:03:48

魔理沙  地霊殿

うぇーめんどくさいなあ…
何故私は地霊殿なんていうめんどくさい場所を選んだのだろう。
?「何がめんどくさいのかしら?」
奥の方から現れたのはさとりだ。
さ「へえ…フランさんが…」
魔「それより…」
さ「部屋の外にいるのが珍しいって?
お空を探してるのよ。」
魔「相変わらず会話が成り立たないぜ。」
めんどくさい奴である。
さ「悪かったわね。」
何でも見られちまうんだからなあ…
魔「で、分かってるとは思うがこいしはいるか?」
さ「いないわよ。フランさんもね。」
そういうともう聞くことがないのが分かったのかまた、奥へと戻っていった。
喋らなくていいってのはサトリと会話するのは案外楽なのかもしれんなあ。
……秘密がなければな。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/05/05 (Mon) 19:27:14

エル  命蓮寺

私は命蓮寺へ向かっている…はずである。
エ「また迷ったああああ!」
永遠亭のとき散々やったのに…うぅ…
?「どうしたの?」
突然声を掛けられた。
振り返ると知らない2人組が立っていた。
?「ねえ村沙、この子妖怪じゃない?」
?「あら、ほんとだ。」
そういう2人組も妖怪のようだった。
とりあえず自己紹介しといた方がいいんじゃないか?
エ「私、エルっていうんだ!2人は?」
?「エルかぁ。私は村沙水蜜。村沙でいいわ。水蜜でもいいけど…」
?「私は雲居一輪。で、こっちは雲山。」
私は雲山と呼ばれた入道の存在に気づかなかったため、驚いた。
エ「あ、そうだ。命蓮寺ってどこにあるか知らない?」
そういうと2人は驚いたようだった。
一「命蓮寺なら私達のお寺よ。ついてらっしゃい。」
2人が歩き始めたので私もあわててついていった。


?「命蓮寺へようこそー!」
2人についていった先は立派なお寺だった。
やっとのことで追い付くとなんと言うか…不思議な髪色の人がお出迎えしてくれた。
?「2人から話は聞いてますよ。私は聖白蓮といいます。聖、でいいですよ。用事は何かしら?」
れ、礼儀正しい…でも私のことを話す時間なんてあったかな?
聖ならひじりんかな?
エ「フラン知らない?」
聖「フランさん…ですか?」
エ「うん。こーんなおっきい羽つけてー…」
そういって私は大きく手を広げる。
?「ふはははは!話は聞かせていただいた!フランは私が知っているぞ!」
エ「な、なんだってー!」
なんかよくわかんないけど突然変な子が部屋に入ってきた。
聖「ぬえさん!?」
聖の知り合いで名前はぬえと言うらしい。
力づくで帰してもらった方がいいかな?
ぬ「ははははは!フランを帰して欲しければ弾幕ごっこで私を倒すのだー!」
エ「あ、じゃあいいです。」
ぬ「え…?」
弾幕ごっこは苦手なので…
フランに負けたので結構弾幕ごっこに関しては自信がない。
ぬ「ちぇ。面白そうな奴がきたと思ったのに…
私は封獣ぬえ。あんたは?」
エ「私はエル。よろしく!」
ぬ「ふーん。ちなみにフランは天狗がどっかに連れてったの見たよ。」
天狗?文かな?心配だなー…
ってそんなこと考えてる場合じゃない!皆に知らせなきゃ!
エ「ありがと!じゃあね!」
聖「え!?えっと…ま、また来てくださいね!」
状況がよくわからない聖がおどおどしていたがそんなことを気にしている場合じゃないので私は急いで命蓮寺を出た。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/05/06 (Tue) 19:21:44

パチュリー  紅魔館

パ「ふう…」
今私はようやくメイド妖精達に命令を出し終えたところだ。
物分かりが悪くて困るわ…咲夜を見習って欲しい物だわ。
パ「けほっ…ごほっ……ぜ、喘息が…」
結構動いた(?)からかしら…
妖精「パチュリー様!お客様がお見えになってますけど…大丈夫でしょうか?」
妖精が突然入ってきた。あれはまともな方か…
客?誰かしら?
妖「バルコニーでいいそうです。ではっ!」
妖精はそういって出ていった。
バルコニー…レミィがたまにいるあれかしら?
どちらにしても外は嫌ね。
私は渋々動いた。


?「やっと来ましたか。待ちくたびれましたよ。」
薄暗い部屋で普段過ごしていた私は彼女の顔がよく見えなかった。
パ「あら、文屋じゃない。」
文「あやや、今気づいたのですか。
そんなことよりお届け物を届けに来たんでした!」
そういって何かを置くと飛びたっていった。
パ「な、これは…!?どういうこと!?」
私が振り返ると、文の姿は見えなくなっていた。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/05/09 (Fri) 19:22:37

エ「パチュリー!」
私が図書館のドアを思いっきり開けるともう皆帰ってきていた。
迷ったせいか…
エ「フランが…」
フ「エルおっ帰りー!」
突然フランが抱きついてきた。
エ「あふっ…あれ?天狗は?」
フランと同じくらいの大きさだった私はひっくり返った。
咲「あら?エル知ってたの?
妖怪の山に行って文に頼んだのよ。
パ「フランを連れてきた時はびっくりしたわよ。」
レ「さすがは文、といったところね。」
エ「な、なんだあ~」
ほっとしてへなへなと座り込んでしまった。
なんかすごい疲れた…
エ「もう帰ろうかな…みんなじゃあね。」
魔「じゃあな。」
フ「またきてねー!」
眠い…早く帰って寝よ。

Re: ちょこの小説 - ちょこ URL

2014/05/24 (Sat) 22:34:29

エ「む…違和感…」
朝起きると何て言うかとにかく凄い違和感を感じた。
昨日はこんな違和感感じなかった。
頭がごちゃごちゃして訳わかんない。
とりあえず博霊神社にゆかりんがいることを信じて、博霊神社に向かった。


朝。いつものように掃除をしていた。
今日も平和ね…
魔「大変なんだぜ!」
魔理沙がすごいスピードで飛んできて私の集めた落ち葉を周りに撒き散らした。
霊「なによ。私は今平和なのよ?」
魔「意味わかんないぜ。
っとそれより霊夢、今日は忙しくなりそうだぜ?」
そういって魔理沙は青い、紐を見せた。
霊「なによそれ。」
魔「お前ならわかるだろう。
かすかに妖力が込められてるぜ?」
そのどこかで見たような…そんな紐には、確かに妖力が込められていた。
それも、よく知っている人物の。
霊「…紫の妖力ね。」
魔「これでお前も分かっただろう。」
私はとても嫌だった。
今まででこれほどまでにめんどくさいと感じたことがあっただろうか。
二人「「これはエルのチョーカーだ(わ)」」

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/05/29 (Thu) 20:16:17

紫「ふあーあ…あら、どうしたの2人とも。」
私が博麗神社に来るとへとへとの霊夢と魔理沙がいた。
霊「どうしたじゃ無いわよ。
何よこれ…あいつは馬鹿なの?」
紫「馬鹿ね。」
理由は勿論分かっていた。
エルのチョーカーがとれたのだ。
厄介事でもたくさん起きたのだろう。めんどくさい。
紫「とにかく多分もうすぐエルが来るから。」
魔「なんでそんなことが分かるんだよ?」
魔理沙が言い終わるか終わらないか位の時にエルが飛んで来るのが見えた。
エ「ねえゆかりん~何これ?」
そういうエルは背が私と同じ位の高さで、いつもの様な子供っぽさはなくーーーー
エ「何か変だよ?むずむずしたから妖力発散しといた。」
霊「やめろお!」
訂正。いつも通りだ。
紫「大丈夫!新しいチョーカーを用意しといたわ。」
そんなときの為に一応改良版を作っておいたのだ。
霊「そんなものがあるなら早く出しなさいよ。」
紫「じゃじゃーん!」
魔「なんだなんだ?」
そう言って私が取り出したのは改良前と特に変わらぬチョーカー。
紫「前回の失敗は力を封じ込めすぎたこと。
おかげでエルは能力の制御ができなかった。」
魔「なるほど。で、今回は少し封じ込める力の量を減らした、と。」
紫「そゆこと。」
私がエルにチョーカーを渡すとエルはすぐにつけた。
すると体はみるみる縮み、元の姿(?)に戻った。
エ「ふうーっすっきりしたと同時に記憶まですっからかんだー!」
記憶を曖昧にさせておく術は今回もつけてある。
記憶があるとめんどくさいし。
紫「そういうわけで。力を抑える修行をするわよ。」
エ「えーやだーーー」
エルが言い終わらないうちにスキマに放りこむと自分も入った。
紫「じゃ、………頑張るわ…」
私はこれからしばらく厄介事と過ごさなくてはならないのだ。
2人ならこの気持ち分かってーーーーー
……2人が物凄く爽やかな笑顔をしていたのは気のせいだろう。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/05/31 (Sat) 23:33:36

紫の屋敷
エ「うあー!暇だあー!」
あれから3日。私は修行をしている。
紫「何が暇なのよ。こっちは忙しくて猫の手も借りたいわ。」
橙「紫さま、お茶ですよー
あと猫の手借りてますよね?」
橙がお茶を運んできた。
藍が何故か忙しいのでお手伝いに来ているのだ。
藍「そうですよ。しかも忙しいの私だけじゃないですか。」
紫によるとどうやら私のせいらしい。
それにしても式って便利だねー。
私はいらないけど。
エ「息抜きさせろー」
藍「息抜きばかりしてません?」
そんなことはない。
10分修行して1時間休んで5分修行して3時間寝て…
エ「全然問題ないよ!」
藍「大ありですっ!」
紫「まあまあいいじゃないの。」
藍「紫様も仕事してください。」
とにかく行きたいところなら腐るほどある。
エ「ねー幽香のとこに行かせてー」
紫「幽香?なんで?」
エ「いやなんとなく。さっき思い付いたから。」
紫「行ってもボコられるだけだと思うのだけど。」
そういいつつも紫はスキマを開く。
藍「紫様!」
紫「私も修行嫌だし。」
ゆかりんがたまに優しくなるのはなんでだろう?
私はスキマに飛び込んだ。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/06/02 (Mon) 20:19:03

スキマからでるとそこはお花畑になっていた。
さて、幽香はどこかな?
辺りを見回すとお花畑の中心に幽香は立っていた。
エ「やっほー!幽香!」
幽「あら……?随分小さくなったのねえ…」
エ「まあね。」
幽「じゃ、突然だけど……帰れ。」
エ「やだ。」
何故いつもいつも皆同じことを言うんだろう?
幽「殴られてから素直に帰るのと
  素直に帰らずに殴られるの、
  どっちがいいかしら?」
エ「はい。素直に帰らずに殴られるの!」
幽「………馬鹿ね…」
エ「抵抗した方がいいよね!
  よしチョーカー取ろう。」
幽「殺すわよ?」
エ「じょ、冗談だよ…?」
幽「絶対冗談じゃ無かったわよね。」
怖いです。幽香怖い。
実は本気で取ろうとしてましたすいません
エ「何故昔は平気だったのか…」
幽「狂ってたからじゃない?」
エ「そうかもね。」
幽「私は昔の貴方の方が好きよ?」
エ「私は嫌いだよ。昔みたいにはもう絶対にならない。」
幽「でしょうね。」
幽香の方を向くと花に水をやっているところだった。
なんかお腹すいてきたなあ…
そういえばお煎餅しか食べてないな…
エ「帰ろっかな!」
幽「早いのね。」
エ「いつ幽香に殺されるのかわかんないしね!
  お花きれいだなー♪」
ぷち。
幽「花を…ちぎったわね…?…私の…」
エ「あら?」
幽香のお花畑にはその日、1日中誰かの悲鳴が響いていたとか…
エ「うわぁ!ゆかりん仕事して!」

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2014/07/07 (Mon) 18:01:50

エ「痛い…うう…」
藍「大丈夫ですか?」
エ「幽香が本気でかかってきた…」
私は今、包帯ぐるぐるで藍に看病されている。
あのあとゆかりんのスキマに私は飲み込まれて、
とりあえずご飯食べてから倒れた。
紫「馬鹿ね。」
エ「ねえあのさ、皆に抵抗できるスペカってないの?」
もう皆にボコられるのは嫌だ。
紫「そうねえ…周りに弾幕設置して近づけないようにするしかないんじゃない?」
エ「ゆかりんあったまいい!」
取り合えず白い紙を取り出して作ることにした。
むむ…結構思い付かないな…
ー1時間後ー
エ「出来た」
紫「遅っ!?」
この前とは違い、全く出来なかったのである。
何故だろう…
エ「まあいいや。実践してくる!」
紫「くれぐれもチョーカーは取らないように!」
エ「はあい!」
今度は飛んで、出掛けることにした。

Re: ちょこの小説 - ちょこ

2015/12/26 (Sat) 14:17:38

やっと書き始めます。コラボ小説です。
……まだオリキャラ出ませんが。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

雪の降る寒い寒い季節のこと。
霊夢と魔理沙が消えた。
里の人間も少しずつ消えていく中、彼女たちはまだ動かない。

事の重大さに対し能天気に解決を目指す彼女たちと、
思った以上に弱そうな黒幕。

重たいのはあらすじと題名だけな小さな異変の物語

『東方虹魔消』





――プロローグ

冬の寒空の下、霊夢は縁側に座っている。
今日も魔理沙は来ない。
彼女の家に行っても、アリスの家に行ってもいないのだ。
まあどうせ、どこかで珍しいものに出会ってそれに夢中になっているのだろうと。
そう思っていた。
だが、二週間もいないとなれば別である。
誰に聞いても知らない、という答えが返ってくるばかり。
それどころか彼女を探し始める者までいる。
慧音によれば人里でも何人か行方不明になっているようで。

――――これはおかしい。

そう思い始めたのも最近のことではなかった。

「……寒い」

誰もいない神社の中、霊夢はひとり呟く。
彼女たちを探しに行くのをためらっていた理由はこの寒さにもある。
が、博霊の巫女たるもの、ずっとこのまま放置しておくわけにもいかない。
仮にも魔理沙は友達だ。
一応霊夢も心配していない訳ではなかった。
霊夢はため息をついて立ち上がった。
そして、地面をけって大空へと飛んで行った。

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